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シェフ・イン・レジデンス

シェフ・イン・レジデンス2022(中編)

東京都台東区鳥越で「暮らしから循環を考える」ことをテーマにしているélabシェフの青柳陽子さんとオーナーの大山貴子さんに2022年8月と9月の2回にわたり八女市立花町に滞在してもらいました。中編では9月の滞在の様子をご紹介します。

9月13日(火)

第2回のシェフインレジデンスがスタート!

今回は初日に竹細工職人の石田さんと長岡さんの工房へ伺いました。竹細工をする人が減ったり、放置された竹林が増加したこともあり、八女では竹細工に使う真竹の分布が急速に減っているそうです。石田さん長岡さん、ご自身たちで竹林の管理をして竹材の採取も行なっており、現在は八女市黒木町の竹林の土地を借りて管理しています。

工房見学後は、石田さんとともに黒木町にある竹林へ。八女市の中で竹林の管理から制作まで行う循環の営みを見せていただきました。

午後はお披露目ランチで使わせてもらう野菜調達に末継さんの畑に伺いました。末継さんの畑は、無農薬でさまざまな野菜を栽培しています。なすやピ ーマン、オクラなどの夏野菜、そして秋に向けて育ってきた生姜などを、一緒に収穫しました。

「農家民宿 大道谷の里」では中島加代さん・真紀子さん母娘が、青柳さんと大山さん、そして大山さんの0歳のお子さんの再訪をあたたかく迎えてくれました。8月のレジデンス時に二人が「やってみたい!」とお願いした翌日のこんにゃく作りのための木灰作りがスタート。みかんの枝などを燃やして作った灰に、少しずつコーヒードリップのように水滴を落として一晩かけて灰汁を作ります。

9月14日(水)

2日目の朝は中島加代さんの畑のお手伝い。大道谷の里では、中島加代さん・真紀子さんが、自家菜園で年間を通して様々なお野菜を無農薬で栽培しており、お客様に食事を作る時も使っています。

午後は、大道谷の里で木灰を使ったこんにゃく作りに挑戦。前回のレジデンスでは、水酸化カルシウムを使ったこんにゃく作り体験を行いましたが、今回は昔ながらのやり方で「木灰」を使ったこんにゃく作りを行いました。

秋に収穫したこんにゃく芋をゆでで冷凍保存したものに灰汁を混ぜてミキサーにかけ、固まり始めたものを丸めて茹でます。やはり味は前回と違い、灰汁特有の深みのある味を発見することができました。

夕食は、加代さん真紀子さん母娘と青柳さん大山さんが一緒に作りました。青柳さんが立花町のゴーヤをタネもワタも一緒にオリーブオイルで焼いた一品は、ゴーヤ料理のスペシャリストでもある立花町の人々も新鮮に感じたようです。旧大内邸料理研究会の女性たちからおからを使った新メニューを相談されるなどの場面もありました。

9月15日(木)

3日目は田中真木さんとすごす時間をゆっくりと取りました。まずは田中真木さんから直接教わる「ぬか床」教室。旧大内邸で管理しているぬか床を見せてもらい、味見。そして持ってきた新鮮なぬかとこしょうや唐辛子などを使い、ぬか床を作ります。ぬかの日々のお手入れ方法や、ダメになった時に直す方法なども教わりました。

その後、真木さんが持参してくださっていた美しい「布」を拝見しました。旧大内邸に残されていた着物を解いたり、パッチワークしたりして、真木さんや旧大内邸にかかわる女性たちが少しずつ作り上げてきたもの。食材も無駄にすることなく使う真木さんの考え方が、全て通底していることを実感。

夕方からは明日最終日のお披露目ランチ会の準備を進めます。お披露目ランチ会の様子は後編をご覧ください!

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